偏見と主観をまぶした異文化紹介ブログ
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The Exploding Hearts/Guitar Romantic
こんばんは
今日はアメリカのバンド、The Exploding Heartsの傑作を
これは2003年に出たやつです
主観だけど、現代から行う70sパンクの解釈としては、最高の出来映え
その上、死の匂いがポップな楽曲に悲しみの色を添える
このバンドはメンバーのフロントマンである、ギター、ベース、ボーカルの3人がツアー中の交通事故で死んでいます
そして、その死は現在ディスクユニオンの棚の上で資本主義に弄ばれ、誰かのベンツのキーになるわけです
あ、でも最高のアルバム
非の打ち所が無い
このアルバムは去年の春~夏ごろ、アメリカの友人タイラー君から紹介してもらった
「とても悲劇的なバンドなんだよ!」
タイラー君は日本語で流暢にまくし立てる
彼はミシシッピ出身で、ブルースマンだ
ブルースのことを、本式にブルーズと呼ぶ
白人だけど、ブルースの心を持っている
日本にいたタイラーも帰ってしまって、季節が2つも過ぎた2月の今、このアルバムを聞いても、あの夏のむせるような暑さがちょっとだけ顔を出して「最近どう?」、と語りかけてくる
死ぬのは楽でいい
死んだら英雄になれるし
みんなに必要とされるだろう
明日のこと、これから来る未来のことを考えなくてもいいだろう
でも残念ながら人間は生きてしまうんだ、明日も、あさっても
「今を生きる」とは、決して快楽的に生きることじゃないとは思う
将来を見据えて、今出来ることを今やるだけだ、ということ
かといって将来だけを見て過ごす人は、ただただつまらない生をだらだらと送る
将来なんてものはそもそも存在しないものだし、それじゃあただの現状に満足できない人間だ
こんな葛藤、答えが出るものではないし、でも悩むものだけど、それならば僕は、本気で快楽的に生きていきたいと思う
キレイで整った人生設計をするために生きるのはごめんだ
今日はライブがあって、打ち上げで朝まで飲んでからの一筆でした
みなさん、おやすみなさい
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The Clash/白い暴動
こんばんは
今日はこれ
今日はレビューではありません
これは、1977年に出た、クラッシュのファーストアルバム
なぜ僕はThe Clashが好きなのか
このような考えが、ふと脳裏を過ぎるときがある
「なぜ~か」とか、「~とは何か」という問いは決して答えが出る類のものではないけど、敢えてやってみようと思う
僕にとってThe Clashは、リアルな存在ではない
どんな人間かなんか知らないし、精々映像で見るだけ
ライブを見たこともないし、会ったことなんかもちろんないし
僕にとって、The Clashは代弁者ではない
理由は簡単で、歌詞が分からないから
僕は常に代弁者を捜し求めている
代弁者が好きだ
代弁者以外は好きじゃないといってもいいかもしれない
代弁者によって、自分の中で言葉に出来ない思いを形にし、また自分の中にあるふにゃふにゃとした弱い考えに筋骨を通してもらいたいと思う
背中を押してもらいたいと強く思う
しかしThe Clashの歌詞を心から理解するには英語の心はもちろん無いし、逐語的に訳されたであろう日本語訳では、あまりピンと来ない
それ以上に、根本である歌詞の内容で歌われている70年代当時のイギリスの社会状況は、現代日本の飽食社会に住む僕にはかなり理解しがたくアイデンティファイできない
それでも僕はクラッシュが好きだと言える
それは、多分、悲しいけど、環境に作られた感情だと思う
ヒロトやマーシーが大好きなThe Clash
70’sパンクの代表格、大人気のThe Clash
労働者階級の代弁者The Clash
最初はこんなところから、僕のThe Clash好きは始まったのだろう
「ヒロトとかが好きで、パンクと言ったらThe Clash。かっこ悪いはずがない、僕も必ず好きなはずだ。」
こんな思いも、最初はあったんだと思う
事実最初聞いたときは、正直スッカスカで、全くかっこいいとは思わなかった
「パンクを初めて聴いたとき、その激しさに衝撃を受けた!」的なレビューをよく目にする
でも、現代の人間が70’sパンクの音だけ聴いて、心から激しいと思うだろうか?
メタルは?ハードコアは?トランスだって、JPOPすら、多くが音は70’sパンクなんかよりはるかに激しいじゃないか
僕は自分に嘘をついている
僕にはパンクの本当の激しさなんて、分かりはしない
辛くなってきた
フロイトの言う「抑圧」をこじ開けている気分
だからこそ、僕はレコードの溝から飛び出てくるThe Clashの音に、自らの手で意味を加える
英歌詞が直接与えてはくれない意味をつけ加える
スカスカの音の隙間に想像で激しさを付け加える
大貫憲章のライナーノーツで読んで知った、当時の英国の社会状況を付け加える
雑誌で読んだジョー・ストラマーの優しさを
ビデオで見たミック・ジョーンズの内股のステージアクションを
ポール・シムノンのルックスを
トッパー・ヒードンの低いドラムイスを付け加える
大切なのは想像力だ
ベルトコンベアに入った小さな部品が、出てきたら戦艦になっているかのような、過剰なもの
そして、The Clashは十分な想像力の喚起に足る材料を持っている
僕はThe Clashを、自分の中で代弁者に仕立て上げる
だからクラッシュが好きだ、あまりにも

The Band/Norther Lights Southern Cross
ザッツアメリカの魂
The Bandの傑作アルバム
邦題は「南十字星」といいいます、かっこいいですね
ギターが好きな方はRobbie Robertsonのギター、聴いてください
Bob Dylanのバックバンドとして有名になった彼ら
めっちゃ良いです
このアルバムには入ってないけど、I Shall Be Releasedとか、第三の男のテーマソングとかもカバーしてます
The Bandもアメリカの泥の匂いがする
僕自身、土臭いとは一体何のことかサッパリわからないけど、The Bandが僕の土臭さであると思います
映画の「Easy Rider」の世界(実際挿入歌としてもThe Bandが使われてる)
どうして、アメリカはこんなに魅力的なんでしょうか
アメリカ=ニューヨーク、ハリウッド、ラスベガスという印象も確かに良い
しかし、それだけでしょうか
アメリカにある全てのもの、路傍の石ころ、ハイウェイの土煙、旅するヒッピー、少年、エトセトラ、何もかもがキラキラと輝きます
アメリカに行った事がない僕ですが、ふとアメリカで育ってきたような愛国心が、心に芽生えるときがあります
いつか行きたいなー
アメリカ大陸へ
東洋より愛をこめて

Neil young/Harvest
こんばんは
酒とテストにやられて更新途切れてしまった
今日はNeil Youngのご紹介を
これはAfter The Gold Rushと並んでNeil Youngの最高に素敵なアルバムです
何が良いて、「土臭い」とはまさに彼と、The Bandを指すんでしょうというくらいの土臭さ
デンと横たわる広大なアメリカ大陸
地平線の向こうまでつながるハイウェイを飛ばしていくトラック
点在する家々
そこの人々の生活、僕ら人間皆が持つ喜びと悲しみ
いろんな想起がなされます
ああ良かった
ぜひ聴いてください
若いうちに聴いてください
「若いうちに出来ることをやっておけ」という、手垢に塗れた愚にも付かない言葉があります
しかし大学生という位置にいる僕からしてみると、今このときにしかできないことはないと思います
大人になってからだって、本気でなにかやろうと思えば何でもやれる
お金もある、社会的に余裕もある、時間だって作れるだろう、あんたら大人なら
でも無理だと思います、心が縛られているだろうから
僕もこれから心を縛りにかかります
きっと楽だ、これから長く生きていくうえでは
このアルバムは、その前に、聴いておきたい1枚
いつか歳をとって、40くらいになったら、ふと飲み屋からの帰り道、独りで口ずさみたい
♪Keep me searching for a heart of gold, and I am getting old.

RCサクセション/カバーズ
来る2/10に復活します、忌野清志郎のかつてやっていたバンド
初期のRC、最高です
後期も良いです
そしてこれは、RCサクセションのカバーアルバム
有名すぎる曲、例えば風に吹かれて、シークレット・エージェント・マン、黒くぬれ、イマジン、ラブ・ミー・テンダーを含む秀逸な日本語カバー集です
清志郎は、きっとたくさん、たくさん音楽を聴いているんだと思います
それでも、John LennonのImagineをカバーします
Elvis PresleyのLove Me Tenderをカバーしてしまいます
マニアになると、とかくマニアック至上主義に陥りがちだけど、そうならないところ、いつまでもフレッシュな一人のリスナーでいるところが、清志郎のよい所だと思います
時にはやりすぎなくらいミーハーなところもあるけど、ご愛嬌
そしてこの日本語歌詞をつけるセンスの良さ
社会的な主題のものが多いですが、素敵です
以下抜粋
どれだけ遠くまで歩けば、大人になれるの
どれだけ金を払えば、満足できるの
どれだけミサイルが飛んだら、戦争が終わるの
その答えは風の中さ
風が知ってるだけさ
風に吹かれて(原題 Blowin' in The Wind-Bob Dylan)
とかね
一曲目の明日無き世界(かっこいい!)には、ギターとしてJohny Thundersが参加していたり、泉谷しげるのコーラスなど、ゲストも豪華
総じてアイロニックで、冷笑的
皮肉的なのは、ひどくかっこ良いと思います
しかし、上手な皮肉を言うのは本当に難しい
あなたは皮肉が言えますか
嫌味でも悪口でもない、純粋な皮肉が言えるでしょうか
かっこ良い皮肉屋に、僕もなりたい
ああ、かっこ良い
さて、本分であるテスト勉強でもします