偏見と主観をまぶした異文化紹介ブログ
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田山花袋の本で『田舎教師』というのがあって
大学進学を挫折した文学少年清三は片田舎で教師をすることとなったが、田舎での惰性に埋没した周囲の人間たちを見て「こうはなりたくない」と自分の独自性を認識する一方で、やがては彼もその一員と堕していくというお話なのですが
ぼくはこの本が好きです
話の筋も僕ら若者には普遍的で大変結構なんだけど、僕はそれ以上にそれを彩る情景描写の過多が大好きです
やりすぎなくらい、果てなく続く情景描写
僕は「やりすぎの美学」とも言うべきものを心から信奉します
やりすぎなくらいが丁度良い
特に人前に何かを提示しようなんて人間の場合は
作者は不器用なんだなと勝手に思う
いいと思います、心から
友達になってみたいよ
前置きが長くなりましたが、僕の田舎である岡山から、ある友人が出張で東京にやってきました
吉祥寺駅で会うと、その男は似合わないスーツを着て駅の出入り口の壁にもたれ掛かっており、火を点けていない煙草を口で弄びながら
「東京では外で煙草も吸えんのか」
と言っていました
そういえば、足下には武蔵野市の喫煙禁止マークが五百万枚ほど、地面を隙間無く埋めていました
それから三軒くらい飲み屋に行って、家に帰って寝ました
何を話したかは、あまり覚えていません
でも、とても楽しかった
その男は、四月から岡山の田舎で教師の職に就きました
僕は彼が日常に堕してしまうのが怖い
火のような若者で、誰よりも綺麗な言葉を持っているその男が清三のように埋没するのが
良い夜でした
大学進学を挫折した文学少年清三は片田舎で教師をすることとなったが、田舎での惰性に埋没した周囲の人間たちを見て「こうはなりたくない」と自分の独自性を認識する一方で、やがては彼もその一員と堕していくというお話なのですが
ぼくはこの本が好きです
話の筋も僕ら若者には普遍的で大変結構なんだけど、僕はそれ以上にそれを彩る情景描写の過多が大好きです
やりすぎなくらい、果てなく続く情景描写
僕は「やりすぎの美学」とも言うべきものを心から信奉します
やりすぎなくらいが丁度良い
特に人前に何かを提示しようなんて人間の場合は
作者は不器用なんだなと勝手に思う
いいと思います、心から
友達になってみたいよ
前置きが長くなりましたが、僕の田舎である岡山から、ある友人が出張で東京にやってきました
吉祥寺駅で会うと、その男は似合わないスーツを着て駅の出入り口の壁にもたれ掛かっており、火を点けていない煙草を口で弄びながら
「東京では外で煙草も吸えんのか」
と言っていました
そういえば、足下には武蔵野市の喫煙禁止マークが五百万枚ほど、地面を隙間無く埋めていました
それから三軒くらい飲み屋に行って、家に帰って寝ました
何を話したかは、あまり覚えていません
でも、とても楽しかった
その男は、四月から岡山の田舎で教師の職に就きました
僕は彼が日常に堕してしまうのが怖い
火のような若者で、誰よりも綺麗な言葉を持っているその男が清三のように埋没するのが
良い夜でした
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